ある家族の物語
突然の事故で、両親を失った姉弟。
「お父さん、お母さんがどこに何を持っていたのか、全く分からない...」
スマホはロックされたまま。
パソコンも開けない。
銀行口座は? 保険は? 証券は?
何も分からないまま、途方に暮れていた。
でも、もし。
両親がデジタルタイムカプセルを使っていたら。
姉のスマホに、1年前に送られていたメッセージ。
「もしもの時は、このリンクから申請してね」
姉はそのリンクから申請した。
7日後、Googleドライブへのアクセス権が届いた。
ZIPファイルのパスワードも、メールで届いた。
「裕子、健太へ。
もしこれを読んでいるということは、父さんと母さんに何かあったんだろう。
探さなくていい。苦労しなくていい。
しっかり受け取って、幸せに生きてくれ。
愛してる。」
「ありがとう、お父さん、お母さん。
ちゃんと、受け取ったよ。」